爬虫類・両生類関係の飼育本の紹介
爬虫類飼育がマイナー領域なのでネットの情報に頼ることが多いですが、
書籍という情報源で得た知識は、自身のペットを健康に長生きさせる上で大きな助けになります。
(著者の身元がはっきりしている分、平均的に情報の正確性は高いです)
ここで載せている本の基準は以下の通りです。
【この記事で紹介する本の基準】
- 実際に自身で入手した本であること
- その種を飼育する上で、最低限の説明は入っていること(図鑑を除く)
- 店舗や通販でまだ入手可能であること
- 購入した中で内容的に何かの下位互換でないこと
私が購入して読んだ本しか紹介しませんし、例えば新しくレオパの本を買って、その本がすでに紹介した本より良ければ随時入れ替えになります。
専門書の価格設定は少々お高く、買って失敗した時のダメージがでかいので、この記事が購入される際の参考になれば幸いです。
小型トカゲ・ヤモリ
ヒョウモントカゲモドキ
◆ヒョウモントカゲモドキと暮らす本(著:大美賀 隆)
人気入門種のレオパの基礎知識はもちろん、購入から繁殖、病気の対策まで、
レオパの飼育を始める際に必要な知識は一通り網羅しています。
繁殖の章では、34ページにわたって有名どころのモルフの掛け合わせが写真付きで読めるので、これからどの種類をお迎えするか悩んでいる人や初めて繁殖を狙っている人も楽しめます。
随所に飼育者のお宅訪問という特集があり、
実際のご家庭での飼育環境を見れるのは面白いですね(好みは分かれると思いますが・・・)。
個人的には最初の1冊はこれだけ買っておけば必要十分な良書だと思います。
◆レオパードゲッコーモルフ大全(著:ロン&ヘレン・トレンパー)
レオパ界の巨匠、トレンパー氏がまとめたレオパのモルフに特化した本です。
モルフの遺伝種類ごとに約300枚の厳選写真がまとめられているので、
繁殖ガチ勢やモルフを詳しく知りたい人にはぶっ刺さる内容になっています。
写真1枚1枚に1〜3行程度の文章が添えられていますが、
正直、繁殖の知識が浅い人は1行読むだけでもチンプンカンプンだと思います。
私は理解を諦めて写真集として眺めています。
2019年発行ですが、トレンパー氏は「2026年までにもう1冊本が出せるだろう」とも書いていたので、今から続編が楽しみです。
ニシアフリカトカゲモドキ
◆ニシアフリカトカゲモドキの教科書(著:西沢 雅)
レオパじゃない方のムチムチっ子、ニシアフの入門書です。
基礎知識はもちろん、お迎えから繁殖、病気の対策まで、
ニシアフの飼育を始める際に必要最低限の知識は記載されています。
ただし、”ヒョウモントカゲモドキと暮らす本” と比べて文章がやや固い表現なので、
「初めて飼育する爬虫類はニシアフです!」という方にはオススメしにくいです。
どちらかというと、レオパや他の爬虫類を飼育したことがあり、
「そろそろニシアフをお迎えしようかな?」と思っている方向けの1冊だと思います。
内容の半分はモルフ図鑑なので、お迎え前にどのモルフにしようか決める際に読むことをお勧めします。
ミカドヤモリ(クレス・ガーゴイルなど)
◆ミカドヤモリの教科書(著:西沢 雅)
クレステッドゲッコーやガーゴイルゲッコーなどミカドヤモリ系の入門書です。
基礎知識はもちろん、お迎えから繁殖、病気の対策まで、
クレスの飼育を始める際に必要最低限の知識が記載されています。
先程紹介した “ニシアフリカトカゲモドキの教科書” と同じ著者の本なので、
同じく文章はやや固めで、初心者には少しとっかかりにくいです。
ミカドヤモリ専門で書いている日本語の書籍はこれ1冊しか見当たらないので、
爬虫類飼育が初めての方は、Googleなどでざっくり調べた後に、
補足資料として読むような使い方が良いかと思います。
カエル
ツノガエル
◆ツノガエル飼いのきほん(編:カエル飼い編集部)
ツノガエルの基礎知識やお迎え、繁殖、病気のことまで、
ツノガエルの飼育を始めるのに必要最低限の知識が記載されています。
写真が多めに載っていて、なるべく難しい専門用語を使わないような構成になっているので、
初心者にも読みやすく、1回ざっと読めば最低限の知識は身に付くレベルに仕上がっています。
飼育方法はベルツノやクランウェルなどの入門種を前提として記載されていますので、
種類ごとの細かいノウハウは少なめです(ちょろっと書いてたりはします)。
難易度が高めのアマゾンツノガエルを飼育する場合は、
自分でネットで調べて知識を補完するようにした方が良いと思います。
亀
亀共通
◆カメの飼い方がよくわかる本(監修:霍野 晋吉)
リクガメとミズガメの両方について広く説明している本です。
陸亀・水棲亀のそれぞれの特徴、お迎えから繁殖、健康管理の方法まで、
カメの飼育に必要な知識は一通り網羅しています。
両方を網羅しているため情報量は非常に多いですが、かなり構成に拘っているのか、
非常に読みやすくまとまっていて、初心者にも理解がしやすいです。
単語のチョイスは割と優しめなので、
ざっくり小学校5学年ぐらいからなら読めるかと思います。
「なんとなく亀飼いたいけど何から始めればいいかよくわからんわ〜」
という方には是非オススメしたい良書です。
リクガメ
◆リクガメの飼い方(著:吉田 誠)
リクガメ専門の飼育本です。
ここまで紹介した本と同様、お迎えから繁殖まで、基本的な知識は当然のこと、
この本はリクガメを健康に長生きさせるノウハウの伝授に重きをおいた内容になっています。
なので飼育環境や餌の種類、病気の項目などは、
他の飼育本ではなかなかお目にかかれないレベルで詳細に書かれています。
実はこちら本を買う前に1冊別のリクガメ本を買っていたのですが、
この本は完全に上位互換にあたるので、ぶっちゃけこの本だけ買っていればよかったです。
内容はかなり濃いので1度読んでも知識定着のために何度も読み直したくなる良書です。
(別に買ってしまった1冊の飼育本はここでは紹介しません)
蛇
コーンスネーク
◆コーンスネーク完全飼育(著:海老沼 剛)
コーンスネークの飼育を始めるのに必要最低限の知識が記載されています。
ただしこちらの本は完全飼育と銘打っていますが、
最初の35ページが飼育方法の紹介で、残り200ページはモルフの紹介です。
“レオパードゲッコーモルフ大全”が完全なるモルフ図鑑だとしたら、
こちらの本はモルフ図鑑と初心者向けの飼育本のさわり部分をセットにしたような感じです。
モルフに大部分のページを割いているだけあって、
モルフごとの写真がかなり豊富で、掛け合わせ方もしっかり記載されています。
すでにコーンスネークを飼育していて、これから繁殖を考えている方にオススメです。
[affi id=9]