ツノガエル飼育に使えるダイソーのシューズケースの改造方法
ツノガエルの飼育環境のよくある例として、飼育ケージの中に水を張ったり、土系の床材を入れて飼育している方は多いのではないでしょうか。
特に私を含め、床材をウールマットにして水張り飼育している方は、割と頻繁にきれいな水に交換する必要があります。
今回は両生類などの飼育ケージのメンテナンスについて、
ツノガエルの飼育ケースにレプタイルボックスを使っているけど、重くて洗いにくいし、他の飼育ケースに変えたいなぁ・・・
飼育ケースを消毒したいけど、虫かごだと熱湯消毒で変形しちゃうし、かといってアルコールは生体への影響が使いにくいわぁ・・・
といった方向けに、『軽くて』『洗いやすくて』『熱湯消毒できる』飼育ケースの自作方法をご紹介します。
他の人の完成品を真似て作ってみたけど、体感で2〜3割水替えが楽になったよ。
飼育ケースにレプタイルボックスを使っている人は是非乗り換えを検討してみてね。
レプタイルボックスの問題点
ツノガエルの飼育に1年間使用していたレプタイルボックスですが、2つ大きな欠点がありました。
レプタイルボックスのデメリットの1つ目は内側の四隅が汚れることです。
元々レプタイルボックス自体が水を入れて飼育することを推奨していないので、アクリル板同士の継ぎ目が直角で、汚れが溜まりやすい構造をしています。
レプタイルボックスのデメリットの2つ目は汚水を捨てるときに水が抜け切らないことです。
レプタイルボックスはマグネット付きのスライド蓋を収める機構になっているので、マグネットの受け部分と、蓋を差し入れる部分でぐるりと1周囲まれています。
この縁の部分が容器内の水を排出するときのカエシになって、ひっくり返さないと水が出てこない仕組みになっています。
「レプタイルボックスがダメな商品!」というわけではないですが、個人的にはツノガエルをウールマットで飼育するには適していない商品だと思います。
そもそもアクリル板が湿気に弱いこともあって、レプタイルボックスが水を張って飼育することを想定していないからね・・・
(ワイルドモンスターさんの商品ページにもはっきりと”水張は不可です”って書いてあるよ)
シューズケースで飼育環境を作る
用意するもの
本記事の本題に移りましょう。
レプタイルボックスと形状が似ていて、水張りOKな飼育ケースを作っていきます。
- ダイソー シューズケース 男性用
- ダイソー 園芸用大きい鉢底ネット細目 約20×30cm 3枚入り
(セリア 園芸用鉢底ネット 2枚セットでも代用可能です)
材料で用意するのは2点だけです。
ダイソーのシューズケースは2種類ありますが、200円の大きい方の商品を選びます。
- カッターナイフ(できればアクリルカッター)
- ハサミ
- 15cm以上の定規
- グルーガン+スティック
(コーキングガン+シリコーンシーラント 防カビ剤なしでも代用可能です)
材料の割に工具が多いですが、ギリギリ一般家庭にもありそうなもので作れるはずです。
蓋を切り抜くときにアクリルカッターがあった方が加工しやすいですが、最悪切れ味の良いカッターでもなんとかなります。
作り方
シューズケースを買ってきたまま飼育ケースとして使用してしまうと、通気穴がないため内部が蒸れてしまいます。
通気性を良くするため、シューズケースの蓋の部分だけ加工を行なっていきます。
まずシューズケースの蓋を外して、蓋の中心を基準に13 × 24cmぐらいのサイズで穴を空けていきます。
「いちいち測ってられないよ!」という方は、蓋の段差になっているところから大体1cm離してカットしてください。
カットするところに定規を当てて、カッターの刃を何度か軽く撫でるだけでカットできます。
蓋に穴が空いたら、鉢底ネットを穴のサイズより1.5〜2cm広くカットしてください。
「いちいち測ってられないよ!!」という方は、鉢底ネットを蓋に合わせて、段差の手前ぐらいに沿わせてカットしてください。
カットした鉢底ネットを蓋の穴に合わせて、上からグルーガンでぐるっと一周接着してください。
この時、グルーガンの先を鉢底ネットの穴に押し当ててから、軽くトリガーを引くとちょっときれいにできます(画像では先にグルーガンを当ててしまっています・・・)。
ドロドロになったグルースティックが冷めて固まったら完成です。
私の場合、先に蓋側に接着剤を付けてから鉢底ネットを引っ付けていたけど、すぐ冷めて接着されちゃったよ。
安定的に作るならネットを先に取り付けてからグルーガンで接着するのがオススメかな。
レプタイルボックスとシューズケースの比較
レプタイルボックスと自作した飼育ケースのスペックや使用感を比較してみます。
項目 | レプタイルボックス | シューズケース加工品 |
---|---|---|
サイズ | W200 × D300 × H155mm | W215 × D320 × H123mm |
素材 | アクリル樹脂 | ポリプロピレン |
耐熱温度 | -30 〜 80度(※) | -20 〜 120度 |
透明度 | クリア | やや白く濁る |
剛性 | 硬い | 柔らかい |
メンテ性 | フチに汚水が残りやすい | 汚水が1回で全部捨てられる |
まずケースの素材で比較すると、
シューズケースの方は耐熱温度が高いので100度近くの熱湯をぶっかけても大丈夫です。
一方で透明度に関しては、レプタイルボックスはガラスと同じぐらいクリアな視界ですが、シューズケースは少しくもったように見えるのがデメリットです。
サイズに関しては両製品で似たところがあり、
どちらもロータイプなので、ふとした拍子にぶつけても倒れにくいのが特長です。
あと、最大の問題だった水替えの時に端っこに汚水が残る件については、
シューズケースにすることで中の汚水が完全に排出されるようになりました。
ただ、シューズケースは少し柔らかいので、容器の中に重いものを入れたまま持ち上げると少ししなります。陶器のシェルターなどの重いもの入れたまま持ち運ぶ際はバランスを崩しやすいです。
いものを入れたり、どこかにぶつけたりしても今のところ割れてないから、個人的にはいつも衛生的な環境になる点でシューズケースの方がオススメかな。
まとめ:視認性は下がるけど、利便性はMAX
といった感じで、今回はレプタイルボックスでの水張り飼育を諦めて、ダイソーのシューズケースを加工してツノガエル飼育環境を作ってみました。
- レプタイルボックスはツノガエルの水張り飼育には不向き
- ダイソーのシューズケースと鉢底ネットで飼育ケースが簡単に作れる
- シューズケースは洗いやすい上に、熱湯消毒もできて衛生的
シューズケースを加工した飼育ケースはコスパも良いので、何個か同じものを用意して、水が汚れたらすぐに容器ごと交換といった使い方もできそうです。
ただ、この作り方だと上部の蓋にしか通気穴がないので、ケース同士を積み重ねて管理すると、下側のケースが蒸れてしまいます。
もしケースを積み重ねて管理する場合は、ケースの横方向にいくつか穴を空けて使用する方が良いでしょう。
ミルワームなど、飼育に高さが不要な餌用昆虫を入れるのにちょうどいい大きさなので、今後はもっと量産しようと思います。
に理由もなく作っちゃうとなんとなくお迎えしたくなっちゃうかもしれないから、やっぱり必要な分だけ作るようにしようかな・・・